でっかい水たまり

日記とか、雑記帳とか、独り言とか…

匂いの記憶

何かの匂いを感じた時に、一瞬にして脳全体に覆いかぶさるようにブワッと蘇ってくる記憶がある。

他のどんな記憶よりも、匂いをきっかけに思い出す記憶が、群を抜いて鮮明に蘇ってくる気がする。

 

その中で特にはっきり思い出されるのは、子供の頃夏休みに泊まりに行っていた、いとこの家の風呂場の記憶。

どんな匂いなのかと尋ねられるとうまく説明できないが、おそらく石鹸やシャンプーや洗剤や、それらの混じった匂いなのだろう。

 

今でも、数年に一度ぐらいだろうか、自分の家の洗面所や風呂場に行った時、何かの拍子にあの遠い昔の記憶の中の匂いを鼻が感じ取って、埋もれている記憶の中からあの風呂場の風景を瞬時に引っ張り出してくる。

 

つくづく不思議なものだと思うが、おそらく人間という動物にとって、あるいは人間を含む動物全体にとって、「匂い」というのはそれほどに重要な情報なんだろう。

 

次、いつまたあの匂いを思い出すことができるか。

内心楽しみにしていたりする。

 

お題「においをかいでふと思い出した記憶(めっちゃ短いエピソードでもぜひ聞かせてほしいです)」